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TAMACWORDS

タマシイのはなし

ネットで文章を書くということ ― あるいは部分を拾い食いする人々

特にアニメ好きの間ではTwitterが一般的になりました。140字という制限は、それだけでは意見を伝えられない反面、それこそが醍醐味であるとも言えます。

最近、圧倒的な時間と仕事量を費やしてA4紙たった6枚の文章をブラッシュアップする機会がありました。嫌になるくらい読み返して、その度に「ここはこうしたほうがいいんじゃないか」「この構成では読みにくいんじゃないか」とか考えて。

その甲斐あって最後には納得のいくものに仕上がったわけですが、しかし、今の時代にこれだけのコストをかけて書かれた文章がどれほどあるだろうか、と思ったのです。

他のブロガーさんのことは分からないので、自分のことを書きますが、僕が1つのブログ記事にかける時間は少なく見積もっても30分以上です。先日のSAOのエントリだと、だいたい45分。初めから書きたいことは決まっていたので、比較的早くに仕上がっています。

書き上げた後、上から下まで音読ペースで通して読み返すことを少なくとも3回。ここで若干の修正。でも、ブログにあまり時間コストをかけていられない(アニメは話題に旬がある)ので、ここで大幅な、例えば文章の構成をがらりと変えるようなことはしません。

で、ある程度のところで「ま、いっか」となるわけですが、特にブログに限って、文章を書くときに気にしている点があるのでご紹介。

  • 1つのセンテンスは3行までにする これは昔からずっと気にしていること。いわゆる「三行ルール」です。やむを得ず4行5行になるときもあるけど、そのときは頭を一字下げたり、一行まるまるの太字を入れたり、ちょっとした工夫を入れてみたり。
  • 嫌味っぽくしない 実はこのエントリのコンセプトからしてすでに嫌味っぽいんじゃないかと気にしているんですが、僕はインテリタイプだと勘違いされることがときどきあるので、冗談を入れたり、理詰めでなく感覚的な話をしていることを強調したり。

この2つはもう何年もずっと取り組んでいること。次の2つは、最近になって注意していることです。

  • 過不足なく、よりは、不足があっても過剰がないようにする 多少誤解が生じようとも、細かいことは放っておいて、大筋だけを書く。厳密に書くと基本的に誰も読んでくれない。細かいことを説明しなくちゃ誤解されるのは、書き手の文章がヘタだから。精進せねば。
  • 文書を書いているのではなく、文の列を書いているのだと思う 上から下まで通して読んでくれる人なんてまれだと考える。上のほうだけ読んで帰る人や、TwitterやTumblrやはてブコメントで、部分的に引用されたものを読む人が圧倒的に多い。

特に最近は、最後の「文の列」ってやつを強く意識しています。

ネット上のアニメオタクは拾い食いの名人なんです。特に、ブラウジングをしていて、この零細ブログに辿り着くような人は一日の情報摂取量がバカみたいに多いに違いない。だから、ページを開いてある一部分を読み、一瞬で解釈して、そして帰る。これは僕自身も含めてそうなので、批判はしないし、そもそも出来ない。

ときどき、「批判するなら全部読んでからにしてくれ」ってあるけど、ネット上で、しかもブログという体で公開している以上、それはちょっと違う気がします。もはやそう言うふうに情報を処理する時代ではないと思います。

だから、どの一部分を引っこ抜かれても、出来るだけ誤解の生じないようにするのは、書き手が注意を払うべき箇所だろうと、そういうことです。その意味では、読み返しは注意深く音読ペースでするよりも、さっと斜め読みしてみたほうがいいのかも知れないですね。


と、そんな感じで書きましたが、これはブロガーさんやちゃんと読んでくれる人を読者に想定して書いたので、どちらかと言うと厳密性、全体の構造に比重を置いています。これはちょうど、昔FC2ブログ時代に想定していたのと同じだったりします。

そもそも、こんなことを書いたのは、先日の記事で「やっぱり誤解されちゃったか」ということがあったからです。「そうじゃない」と一生懸命書いたつもりだったんですけど、そう読んでもらえなかったのだから、書き手としてはやれることをしっかりやらないとな、と。

まあ、とあるブロガーの無駄に長いつぶやきだと思って下さい。ちなみにこの記事、50分です。


ついでなのでもうひとつだけ裏話を。この記事のタイトルは「ネットで文章を書くということ ― あるいは部分を拾い食いする人々」です。はっきり言って不適当です。

「ネットで文章を書く」と「部分を拾い食いする」は、この記事においては書き手/読み手と逆サイドの存在なのに、「あるいは」で繋いでいます。最近ときどき目にする「自分の言葉で文章を書けないブロガー」というトピック(ネット上の文書は全て他の文書の広義のコピペであるという壮大な思想)に言及しているかのように見せかけたタイトルだったりします。